工事の準備すすむ


三門のよこの木を切って、工事車両が入るよう準備が進む。
楠に隠れていた東側の視界が大きく開く。

そして江戸時代の庫裡が姿を現す。
よい格好にできていると思う。
デザインがいい。
威を誇るお庫裡の建て方は江戸後期から
明治にはいって多くなるという。

このお庫裡はそれ以前のものだ。
そのころ建てられた浄土真宗寺院の庫裡は、機能優先で質素にできていると専門家から聞いたことがある。当時の御門徒が貧しいなか財を募って大切に建てた。その時代の真宗門徒の気風が表れているのだろう。合理精神と篤い信仰心。まさにそれを体現する造りだ。

いまから出来る平成のお庫裡。やはりつましく大切に建てていくことに変わりはない。この時代を生きた真宗門徒の精神を表すものとなるということだ。